「論理的思考」?…普段はあまり聞かないですよね。
論理的と聞くとむずかしく感じますが…
仕事で使えば、問題の『解決力』や『説明力』があがります。
理解すれば仕事がおもしろくなる!
論理的思考の基礎知識
論理的思考とは
論理的思考とは、問題解決の手法に用いられ、感覚ではなく筋が通った論理を重ねて結論を組み立てます。導き出した結論は、自分の理解を高めることになり、結果として相手にも伝えやすくなります。
一般的に、ビジネスや教育の場では『ロジカルシンキング』と言われています。
論理的思考の効果
① 解決力の向上
論理的思考は問題解決力が向上します。
- 主要な問題を個別課題に細分化 ▶︎ 解決すべき課題の明確になる
- 課題を相対的に把握が可能 ▶︎ 解決すべき課題の優先順位がつけやすくなる
原因が特定しやすい ▶︎優先順位がつけやすい ▶︎問題解決がしやすい
② 説明力の向上
論理的思考は説明力が向上します。
- 情報が整理されている ▶︎ 自分自身の理解も高まる
- 結論と原因が連動する ▶︎ 筋道が通った流れで理解しやすくなる
伝えたい主張と根拠が連動 ▶︎説明を受ける側の理解されやすい
論理的な基本姿勢
① ゼロベース思考
『すべての既成概念やしがらみを除いて、改善策を考える』思考です。
理由)環境が大きく変化している…現時点に最善な方法も常に変化する。
注意)総論賛成、各論反対…変化することは認めるが、利害関係により不利になる場合は反対。
▶︎利害関係者の抵抗はあるが、総意があるなら大きく変える。
② 仮説思考
『課題に直面した時点で、何かの仮説を立てて行動する」思考です。
理由)仮説がないと無駄が増え、時間を浪費する。
注意)仮説の是非に時間がかかり、決まるまで行動しない。
▶︎仮説があれば検証できる ▶︎仮説→検証を繰り返して、最善策に近づける。
③ ポジティブ思考
『今よりもベターな改善策が必ずある』という思考です。
注意1)ベストよりベター…ベストを出すには時間がかかるので、現時点でのベターで考える。
注意2)期限内は考え続ける…早く答えを出すと考えることが止まってしまう。時間の許す限り考える。
▶︎時間の許す限りベターな改善策を考える。(完璧を求めない!)
論理的な技法
① 演繹法
演繹法は、一般的法則などに当てはめて結論に導く技法です。
別名は三段論法とも言い、2つの前提(大前提・小前提)から結論に導く技法です。
注意)前提が間違っていると全て間違いになります。
イメージ)『Aは○○である』▶︎『BはAに含まれる』▶︎『だからBは○○だ』
② 帰納法
帰納法は、複数の事象から共通点を出して結論に導く技法です。
事象の疑義ではなく、共通点という事実に着目することで、法則性を導けます。
注意)共通点を自分の都合良い方向に飛躍させすぎると、全体が破綻しやすい
論理的な考え方
① MECE
MECE(ミーシー)とは、『Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive』の略で、直訳では『互いに重複せず、全体的のモレがない』になり、要約すると『モレなく、ダブりなく』です。
【得られる効果】
- ダブりがあると無駄が発生する ▶︎ダブりなしで無駄なし
- モレがあると他の課題を見逃す ▶︎モレなしで網羅できる
② ロジックツリー
MECEを使って、主要問題から個別課題に掘り下げることができ、課題単位で改善策を考えられます。
【得られる効果】
- 問題全体を把握できる
- 個別の課題を特定できる
- 解決策が考えやすくなる
- 優先順位がつけやすくなる
③ ピラミッドストラクチャー
MECEを使って、伝えたい主張とその根拠を図式化することで、情報が整理されます。
整理された情報は、主張と根拠が連動しており、説明がしやすくなります。
- ボトムアップの流れでは『So What?(つまり?)』と進めて、結論(主張)に導きます。
- トップダウンの流れでは『Why So?(なぜ?)』と進めて、原因(根拠)に導きます。
【得られる効果】
- 筋道が通った情報に整理されて、自分の理解が高まる
- 結論(出張)と原因(根拠)が連動しており、相手に伝えやすくなる
プレゼンテーションの流れに置き換えると…
経営者層は即断即決の方が多く、結論を早く求めることが多いので、会社でのプレゼンは結論から入るのが有効です。ただし、結論に大きな仕掛けがある場合は、最後まで取っておくのも良いと思います。正解はないので、伝えたい内容によって、ベターだと思う組み立てをしてください。
論理的思考【結論】
論理的思考(ロジカルシンキング)は『解決力』『説明力』が向上
思考姿勢は『ゼロベース思考』『仮説思考』『ポジティブ思考』
考え方は『MECE(モレなく、ダブりなく)』
説明は『結論から始まり、結論に終わる』※諸説あり
論理的思考におすすめの書籍
コンサル一年目が学ぶこと
1冊目は『コンサルが一年目に学ぶこと』。著者は、外資系コンサルティング会社▶︎人材会社起業▶︎現在は個人コンサルタントをされている『大石哲之』さんです。
本著は話し方、考え方、資料の作成方法、プロ意識など、各界で活躍する元コンサル出身者への取材もして、いまだに通用している内容に絞って実践的な内容で書かれています。
コンサルティング会社は1年目から活躍する方が多いと言われていますが、結果を出すための考え方や行動がシビアに求められていると感じました。
『結果を出したい方』におすすめです
問題解決プロフェッショナル「思考と技術」新版
2冊目は『[新版]問題解決のプロフェッショナル』。著者は外資系コンサルティング会社▶︎米国大手家庭用品メーカー役員▶︎現在はコンサルティング・教育指導をする会社の代表をされている『齋藤嘉則』さんです。
本著は、従来の学術的書籍のような書き方ではなくて、コンサルやビジネスの現場で実践している方法をフォマットにしています。説明書のような書き方に感じました。
『問題解決を学びたい方』におすすめです
イシューからはじめよ
3冊目は『イシューからはじめよ』。著者は、外資系コンサルティング会社▶︎現在は、国内インターネット事業会社のCSOを兼務し、慶應義塾大学/環境情報学部/教授をされている『安宅和人』さんです。
単純にすごく頭が良くて、本質の捉え方がすごいなと感じます。最後は『バリューのある仕事』に結びつけている流れで、『解の質』が高いことは当然ながら、『イシュー度』が高さが大切だと説いています。
全くチンプンカンプンでしょ。内容を知りたい方は是非読んでみてください。
『基礎を理解していて、アウトプットを磨きたい方』におすすめ