気になる企業の決算説明資料で考察!
金融目線というよりは、打ち手がおもしろいかという個人的視点で見て、振り返りができる勘弁的なメモになるようにしたいと思っています。
参考資料として…
- 企業ホームページならびに決算説明資料(2021年度4月期 第1四半期決算説明会資料)
- 直近四半期実績の出典として『Kabtan』
- 直近データリンク先として『バフェット ・コード』
を利用しています。感謝です。
↓前回取り上げた企業は…
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【企業分析】情報・通信/ブロードバンドセキュリティ(4398)
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気になる企業
出典:企業HP トップページ(https://www.raccoon.ne.jp/)
- ラクーンホールディングス(3031)
https://www.buffett-code.com/company/3031/
企業間取引の支援サービス提供。
出典:企業HP 事業紹介ページ(https://www.raccoon.ne.jp/company/service/index.html)
事業内容は上記の図の通りで…
- EC事業(BtoB型の卸・仕入れサイト”スーパーデリバリー”の運営が主力)
- フィナンシャル事業(決済事業、保証事業)
競合状況
BtoBのEC業界では…
- BASE(4477)企業向けのECプラットフォーム運営
https://www.buffett-code.com/company/4477/
2020年の3月から株価が10倍以上に成長したことで注目
もちろん、業界としてのベンチマーク対象ではあるが…
今回は事業として競合する以下3社で数値比較
- オークファン(3674)BtoB卸売・仕入プラットフォーム『NETSEA(ネッシー)』を運営。
https://www.buffett-code.com/company/3674/ - イー・ギャランティ(8771)各種債権のリスク保証サービスが主力。
https://www.buffett-code.com/company/8771/ - イントラスト(7191)家賃債務等のリスク保証サービスが主力。
https://www.buffett-code.com/company/7191/
『オークファン』はECにおける仕入支援、『イー・ギャランティ』は売掛保証、『イントラスト』は家賃保証のサービスで競合する。3社は同業ではないが各事業のバロメータとして比較対象に値する。
直近の業績
直近の四半期実績は…
『ラクーンHD』https://kabutan.jp/news/?b=k202009030004
『オークファン』https://kabutan.jp/news/?b=k202008140181
『イー・ギャランティ』https://kabutan.jp/news/?b=k202007300166
『イントラスト』https://kabutan.jp/news/?b=k202007300121
出典:Kabutan決算速報
巣ごもり消費増によってEC事業が主力の『ラクーンHD』、『オークファン』はともに絶好調。
『イー・ギャランティ』、『イントラスト』もメイン事業のストック収入で安定成長。コロナウィルスによって需要増は想像できるが、貸し倒れなどのリスクについては不安はまだある。
出典:バフェット ・コード_企業ページ(10月2日時点)
9月の上方修正で株価が一段高。急激な上昇なので急落する可能性もあるが、業績は順調であるのでリスクは比較的軽微なのかなと感じる。
今後の見通し
決算説明資料を見てみると…
出典:2021年度4月期 第1四半期決算説明会資料 6・8ページ
メインであるEC事業が売上・利益ともに牽引。多角的に事業を行っているとき、構成比が高い主力事業が伸びることが望ましく、それができていることがわかる図。
出典:2021年度4月期 第1四半期決算説明会資料 14ページ
巣ごもり消費増で、企業のEC化は増加▶︎EC化支援は追い風!
テレビ局にとってのYouTubeと同じで、大手が流通の大半を占めるリアルより、ECによって中小企業でもチャンスは広がる時代。
ECによる販売面だけではなく、関連業務のデジタル化は、今まで牛歩であった分、急激に取り込まれていくことになる。中小企業が自社で構築が難しい商取引の簡単に利用ができる仕組み…大手は大手の需要しか相手しないので、なかなか手を出さないところ…輸入販売事業で起業してターゲットの苦労を知っているのが強み。
出典:2021年度4月期 第1四半期決算説明会資料 17・19ページ
主力の”スーパーデリバリー”では出展企業向け売上が大幅に増えている。
新規客数が増えると客単価は下がりやすくなるが、客単価が再度上昇しているところをみるとリピートが増えている傾向とみる。第二四半期の推移も見ることができれば今期の着地も見えてくる。
出典:2021年度4月期 第1四半期決算説明会資料 20ページ
中小企業にとって資金繰りは一番の悩み。顧客にとっては魅力的な事業だと思うが、保証に関わる知識が無知であるので、数値を見ても判断できないのが正直なところ。
大きく利益をあげるよりは、リスクの部分を明示してもらえると安心できるっていうのが正直な感想。
出典:2021年度4月期 第1四半期決算説明会資料 27・28ページ
上方修正もして、配当性向も上げて、株価も上昇済みなので仕込みをするには手遅れなのか…
企業成長が加速するか見極めながら、押し目を狙う一年になりそうだ…
ふりかえりとして…
競合のサービスも併せて調査する中で…
仕入プラットフォームでは『オークファン』の”NETSEA”
売掛債権保証では『イー・ギャランティ』、家賃保証なら『イントラスト』
のほうが事業規模は上にある。
でも…中小企業の立場に立ってみると、ラクーンが一番魅力を感じる。
調べているうちに、働いてみたいとも思えるぐらい…
上記の3社も今後も伸びていきそうだけど…
気になるのはこっち…
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