株式投資を始める前に
株式投資とは
株式投資は企業が発行した株式を売買することです。
株式の値段(株価)は日々変動しています。購入した株式を売却して差額で利益を得たり、株式を一定期間保有することによる配当金を得たりします。
株価はなぜ変動する?
その企業の株式を買いたい人が多いと株価は上がります。逆に売りたい人が多いと株価は下がります。
新商品が発表されたり、好業績を発表した場合に買いたい人は増え、業績悪化など悪いニュースが出ると売りたい人が増えます。
為替や景気、政治情勢などによって、将来が明るい業界の株価が上がったり、先行き不安な業界の株価が下がったりこともあります。
どの企業の株も買えるの?
基本は上場企業の株式しか買えません。
上場とは、株式などの有価証券を取引所(市場)で売買できるようにすることです。よく聞く東証1部上場企業とは、市場の一つである東京証券取引所の市場第一部で株式を公開している企業のことです。
市場は他にも、東証2部、マザーズ、JASDAQなどがあります。
株式投資による利益
1.売却益
購入価格と売却価格の差額から手数料を差し引いた利益のことです。専門用語ではこのように利益をあげることをキャピタルゲインと言います。
簡単に言うと、安く買って、高く売ると利益が得られます。
株価”2,000円”の株を”100株”買って、株価”2,100円”の時に売ると、”210万円”-”200万円”の差額である”10万円”から手数料を差し引いた分が利益になります。
2.配当金
会社が事業によって得た利益を株主に分配するものです。専門用語ではこのように利益を上げることをインカムゲインと言います。
年に1〜2回ぐらい実施しています。配当利回り(利益/株価)は企業によって違いがあり、利回りが高い株は人気が高いです。
株式を大量に保有して、配当金による不労収入を得ている投資家もいます。
3.株主優待
条件を満たした株主(株を保有する者)に対し、優待サービスを提供している企業もあります。
自社製品を優待価格で購入できたり、商品券や地域の特産物など多種多様のサービスを企業毎におこなっています。
優待サービスだけを狙って、株式を購入している方もおられます。
株式投資によるリスク
1.業績悪化リスク
上場企業は決算の開示が義務付けられています。3カ月(四半期)に1回発表しています。
当初の目標数値より、悪化していたりすると株価が大きく変動します。発表前から株価が下がる時もあれば、発表後に株価が下がる時もあります。
2.為替変動リスク
外国為替は常に変動していますが、円安・円高のいずれになっても、好況・不況の業界が発生します。
円高になれば小売業、食品業などの業界が好況になりますし、円安になれば自動車関連や精密機器関連などの業界が好況になるので、将来の業績見込みによって業界全体で株価が上下します。
3.景気後退リスク
景気が悪化することによって、先行き不安から市場全体で株価が大きく下がることがあります。
1987年にはブラックマンデー(世界の株価大暴落)、2007年〜2010年にはリーマンショック(世界金融危機)によって不況となり、市場全体の株価が停滞したこともあります。
2020年は通称コロナショックにより、リーマンショック時よりも、株価が急激に暴落しました。
いずれの場合の、不況によって大底(マーケット用語で相場が最も下落した状態)を打った後は、株価の回復期が訪れますが、いつが大底であるかはプロでも判断が難しいのです。
株式投資を始めるには?
1、証券会社を選択
いろんな証券会社がありますが、始めて口座を開くのであれば、比較的に手数料の安いネット専業の証券会社から始めると良いと思います。
初心者におすすめなのは、SBI証券か楽天証券だと思います
SBI証券は、ネット専業では最大手であり、口座開設数はネット専業では一番多いです。強みは『手数料の安さ』と『取扱商品の多さ』です。私も最初に開設しました。
楽天証券は、ネット専業ではSBI証券に次いで人気があります。強みは『ポイント連携』と『銀行との連動性』です。私もメインのネット銀行が楽天銀行で、便利な機能が多いので開設しました。
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2、証券口座を開設
どこにするか迷って決められない場合は、SBI証券がおすすめです。
私も複数の証券口座を持っていますが、SBI証券は使いにくい部分もありますが、できることが多く、手数料が安いので、メイン口座として利用しています。
SBI証券の口座開設は、SBI証券とネクシィーズは共同で設立した仲介業者のネクシィーズ・トレードで開設できます。始めてネット証券を使う方のために、開設から取引までの不明な点をサポートしてくれます。
特定口座の選択はどうする?
申込の時に特定口座について選択しないといけませんが、
初心者の方は『特定口座を開設し、源泉徴収を選択する』を選ぶことをおすすめします。
証券会社のほうで源泉徴収をお願いして、自分で確定申告をしないで済みます。
複数の口座での損益を合算するレベルであれば、確定申告したほうがよいですが、初めての方は証券会社にお任せしたほうが無難です。
3、証券口座に入金
証券口座を開設するときに、連携させる銀行口座を登録すると思いますが、登録しただけでは取引は開始できません。銀行口座から証券口座への入金が必要です。
『住信SBIネット銀行』の銀行口座があれば、証券口座への入金をせずに取引が可能なサービスがあるので便利です。
4、取引開始
証券口座に入金が完了すれば、株式の売買が可能です。
取引注文の操作方法を覚えたら、株価の見方、銘柄の選び方、注文の種類などを勉強しながら、取引を開始してください。
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【初心者向け】株式投資の銘柄分析手法|ファンダメンタルズ分析
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おすすめの書籍
株式投資はリスクはありますが、毎日株価を見ながら、必要な知識をつけていけば、資産を増やすことは可能です。楽して儲かるものはありません。日々勉強です。
簡単な取引の流れについて、必要な基礎知識は事前につけておくことをおすすめします。参考になったおすすめの書籍も紹介しておきます。
世界一のやさしい株の教科書1年生
株式投資の知識がゼロなら、まずは基礎知識をつけるべきです。専門用語が多くて読んでもわからないものが多いですが、本書は一言で言うとわかりやすいです。
株初心者は、まずは買い方がわからないと思います。買い時を知ることから始めないといけません。また、取引では勝ち続けることはプロでもあり得ません。実際の取引は、勝ったり負けたりを繰り返すのですが、大きく負けないようにすることも学んでおくべきです。
世界一優しいと買いてありますが、1回読んだだけでは全ては理解できないと思います。それぐらい、株式投資は専門用語も多く奥が深いのです。
基礎を勉強したい方におすすめです
ピータ・リンチの株で勝つ 新版
著者は、米国株式投資界の伝説の人である『 ピーター・リンチ』氏です。
株式投資で始めて買った本です。投資理論はいろんな意見があり、すべてを理解をするのは難しいので、成功した人のプロセスや考え方を知りたいと思って読みました。
正直最初は難しい表現もあってわからないことは多いです。ただし、今も行き詰まると読み返し、少しずつ書いてある意味が理解できるようになりました。
個別株投資では、まわりの意見や風潮に流されやすいですが、自らが分析して体験することが重要だと気づきます。独特な言い回しなので、理解するには何回も読んだほうがいいです。
株式投資で勝ちたい方は必読です