気になる企業の決算説明資料で考察!
金融目線というよりは、打ち手がおもしろいかという個人的視点で見て、振り返りができる勘弁的なメモになるようにしたいと思っています。
↓今回の企業は8月の記事(人口構成の問題?)で医療向けソフトでRPAを活用しているため、”RPA関連”でふれています。
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【投資分析】日本経済の予言本を読んでみた!人口構成の問題?
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気になる企業
出典:企業HP トップページ(https://www.ubicom-hd.com/)
- Ubicomホールディングス(3937)
https://www.buffett-code.com/company/3937/
出典:2021年3月期 第2四半期 決算説明資料 21頁
会社説明は上記の通りだけど、会社が掲げる”ニッチNo.1プラットフォーマー戦略”でブルーオーシャン市場の開拓による収益率がえげつない…
注目がメディカル事業で、レセプト業務(診療や調剤などの報酬明細書の作成→各機関に保険部分の請求申請)におけるチェックサービスなど、目の付け所が👍
競合状況
キーワードを挙げるとすれば…
”『医療』×『ITソリューション』”
⬇️関連する企業は…
- エムスリー(2413)医療サービス大手。医療×ITで高成長。
https://www.buffett-code.com/company/2413/ - EMシステムズ(4820)調剤薬局向けシステム大手。
https://www.buffett-code.com/company/4820/ - JMDC(4483)医療ビッグデータ開発。レセプトデータベースを運用。
https://www.buffett-code.com/company/4483/ - CEホールディングス(4320)電子カルテシステム事業が主力。
https://www.buffett-code.com/company/4320/ - メディカル・データ・ビジョン(3902)医療データサービスが主力。
https://www.buffett-code.com/company/3902/ - ファインデックス(3649)医科向けソフトウェア開発。
https://www.buffett-code.com/company/3649/ - データホライゾン(3628)医療情報サービス開発。
https://www.buffett-code.com/company/3628/
上記の関連企業から以下を比較対象として選択。
- JMDC(類似点…レセプト関連)
- メディカル・データ・ビジョン(類似点…事業規模が同等)
以後MDVで表記
↓遠隔医療関連では『MRT』を取り上げています。
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【企業分析】サービス業/医療情報プラットフォーム/MRT(6034)
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直近の業績
直近の四半期実績は…
『Ubicom』https://kabutan.jp/stock/finance?code=3937
『JMDC』https://kabutan.jp/stock/finance?code=4483
『MDV』https://kabutan.jp/stock/finance?code=3902
出典:Kabutan決算情報
『Ubicom』は売上伸長は10%前後と物足りない感じも受けるが収益率は特筆すべき。後述するが、高収益である”メディカル事業”で今後も利益率を押し上げる予感。
『JMDC』は1Q決算の時は遠隔医療や調剤薬局支援関連で苦戦していたが、11月9日開示の決算短信を見る限り、業績は順調に推移。前期の伸長率を比べると落ち着いてきているが安定した数値積み上げが見られる。関係はないことだけど、二次的情報として病院や調剤薬局の経営状況が厳しいことが説明資料でわかる。
『MDV』は”データネットワークサービス”は、病院の経営環境悪化などもあって売上高は横ばいであったが、”データ利活用サービス”はアドホック調査(定量調査など)の増加などで全体売上を押し上げている。オンライン診療サービスも進んでおり、2021年の業績も目が離せない。
出典:バフェット ・コード_企業ページ(11月12日時点)
8月の記事でふれた時は、1Q決算開示前で株価2,000円前後、9月中旬までは1,700円から2,000円の間を推移していたがその後上昇に転じ、11月12日の2Q決算開示翌日にS高で終値3,180円。
今は業界全体で、コロナ感染拡大ニュースで株価が上昇し、ワクチン開発好転ニュースで株価を下げる状態。ただ、医療のデジタル化は進んでいくので基本は上方向を目指す流れかなと…
今後の見通し
”2021年3月期 第2四半期 決算説明資料”を見てみると…
出典:2021年3月期 第2四半期 決算説明資料 3・5・13頁
売上伸長は構成比の高い”グローバル事業”であるが、”メディカル事業”の利益率がえげつない。サブスク比率85%以上でストック性も高く事業としては申し分ない。
出典:2021年3月期 第2四半期 決算説明資料 14・15頁
直近でIRがあった注目の新事業”保険ナレッジプラットフォーム”
手続きが面倒である保険金請求業務において、フェーズ1で保険会社の業務効率を飛躍させる開発。フェーズ2では保険加入者の手続き簡素化で、保険加入者の手間が一気に解消。今後は必須の仕組みであり事業が大きく成長する予感が半端ない!
出典:2021年3月期 第2四半期 決算説明資料 16・17頁
それでいて、ブルーオーシャンで価格競争が発生しない”高単価・高収益”なモデル。
”競争優位”であり、”高単価・高収益”である”サブスクモデル”…期待せざるを得ない…
出典:2021年3月期 第2四半期 決算説明資料 18・19頁
さらっと書いてある各シリーズの粗利率がすごすぎる。詳細な収益率を通常は開示しないと思うが、それを訴求しているところに好感。
前述の”保険ナレッジプラットフォーム”も自信があるようだから、スピンオフもそんな遠くないかな…
ふりかえりとして…
会社説明会でないと聞けないような内容をIR資料で開示してくれてありがたい。久々に将来が楽しみな決算内容だった。ワクチン開発とコロナ感染拡大のニュースが交互に出されている現状で、上昇に転じるか横ばいで進むかわからない状況。短期は読めないけど、長期視点では上方向じゃないかな?
↓8月記事でふれています
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【投資分析】日本経済の予言本を読んでみた!人口構成の問題?
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