企業分析 資産運用

【企業分析】情報・通信/知見プラットフォーム/ビザスク (4490)

2020年10月26日

 

気になる企業の決算説明資料で考察!

金融目線というよりは、打ち手がおもしろいかという個人的視点で見て、振り返りができる勘弁的なメモになるようにしたいと思っています。

参考資料として…

を利用しています。感謝です。

 

↓今回の企業は8月の記事でふれています

【投資分析】日本経済の予言本を読んでみた!人口構成の問題?

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気になる企業

出典:企業HP トップページ(https://visasq.co.jp/

様々な業界を調べたい依頼者(クライアント)と、業界での知見を持つ専門家(アドバイザー、フリーランスコンサルタント)とのマッチングを行うサービスをエキスパート・ネットワーク・サービス(ENS)の国内最大手。アドバイザーの登録は10万人以上。日本を中心にアジア圏のクライアントを持つ。

出典:2021年2月期 第二四半期決算説明資料 8・9ページ

メインは”スポットコンサル(=1時間インタビュー)”のマッチング

熱いところは地味だけど”チケットによる前払い”。JR東日本がSuicaを導入した時の恩恵までとは言わないが、先に資金を得る流れは経営上有利なのは間違いない!

↓利用者目線の記事も書いています

【副業】スポットコンサルとは?あなたの専門知識も需要あり!

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競合状況

連想するキーワードは…

  • スポットコンサル
  • ビジネスマッチング

 

スポットコンサル”で連想する上場企業は…

但し、主力が"NewsPicks"などの情報インフラであり、『ミーミル』は同業だけど事業規模を鑑みると競合として数値比較するのは難しいかな…

実態として競合するのは…

  • GLG(ガーソン・レーマン・グループ)https://glg.it/ja/
    ▶︎NYに本社があるENSの先駆者。フリーランスコンサルタントの登録は80万人以上。
  • Guidepoint(ガイドポイント)https://www.guidepoint.com/?lang=ja-JP
    ▶︎NYに本社があるENS企業。フリーランスコンサルタントの登録は35万人以上。
  • Third Bridge(サード・ブリッジ)https://thirdbridge.com/
    ▶︎本社国籍は英国で所在地は中国にあるビジネスコンサルティング会社。
  • LYNK Global(リンクグローバル)https://lynk.global/jp/answers
    ▶︎香港に本社があるENS企業。日本市場の開拓を進めている。

など外資がほとんど。ただ、どの企業も日本市場は開拓中のため、現時点で日本のクライアント獲得の競争相手にあるのは『GLG』ぐらいかな…日本人の知見者とのマッチングは『ビザスク 』が有利!

 

ビジネスマッチング”で気になる上場企業は…

ただ『ビザスク』と顧客が違うので実際に競合はしていないが、”ギグワーク(単発請負)”のマッチングをするモデルに親和性があるため、需要やトレンドは似ている印象…

 

今回は上記の中から、同じく気になる以下企業で数値比較。

  1. ランサーズ(類似①…IPOから1年未満)
  2. みらいワークス(類似②…プロ人材とのマッチング)
  3. エル・ティー・エス(単純に株価推移が似ていたので…)

 

 

直近の業績

直近の四半期実績は…

ビザスクhttps://kabutan.jp/news/?b=k202010150014

ランサーズhttps://kabutan.jp/news/?b=k202008130183

みらいワークスhttps://kabutan.jp/news/?b=k202008140163

エル・ティー・エスhttps://kabutan.jp/news/?b=k202008070033

出典:Kabutan決算速報

ビザスク』直近四半期は増収増益で営業利益率も13.5%と上昇し採算ベースにのる。業績を見る限り、不安要素も少ないので順調に事業規模を拡大する印象。

ランサーズ』は増収黒転で業績は悪くはないが、コロナ渦によって”副業”が大きくクローズアップされている割には伸びが低い印象。前期の投資に見合った売上確保はできてる?

みらいワークス』売上はストック型で着実に伸びているが、減益計画なので判断も難しい。官民ファンド設立の『日本人材機構』から譲渡された地方創生型の転職Webプラットフォームは、テレワークで浸透によって需要が高まっており、どのように成長するかは継続観察したい。

エル・ティー・エス』は比較した企業の中では一番良い業績…との私見。2023年度の見通しも出していて成長戦略がわかりやすい。DX関連銘柄としても注目されており、市場変更(マザーズ→東証1部)の開示以降、出来高も一段高。変更後は順調に株価が上昇していたが、9月末から調整模様。

 

出典:バフェット ・コード_企業ページ(10月23日時点)

コロナ渦による急落相場であった3月に上場して、しばらくは株価2,000円前後であったが、7月から上昇に転じて株価2,500〜3,500円のレンジで推移。10月15日に2Q決算に向けて株価4,000円を目指す流れであったが、2Q決算開示の翌日から高値で5,000円を超えるところまで急騰。

冷静に考えると高すぎる印象で現時点では傍観気味…ボラがあるのでデイトレはありかな…

 

 

今後の見通し

直近の”2021年2月期 第2四半期決算説明資料”を見ると…

出典:2021年2月期 第二四半期決算説明資料 28・29ページ

メインに”スポットコンサル”はオンラインで完結するモデルなので、コロナ渦の影響は皆無…かな。対面型サービスの”ビザスクproject”の弱含みは懸念点であるが、前年同月比を見る限り業績に与える影響は低いよう…

 

出典:2021年2月期 第二四半期決算説明資料 32・35ページ

業績予想は1Qに引き続き据え置きだけど、利益率の大幅上昇を見る限り、上振れは必至。下期は投資先行の流れのようだが、それを含めても上振れ期待が株価に現れている。

 

出典:2021年2月期 第二四半期決算説明資料 36・39ページ

事業拡大期であるのでKPIは”顧客数の増大×高いエンゲージメント=取扱高の成長”。特に顧客エンゲージメントの部分における”経年成長”に注目する。”口座あたり取扱高(簡単に言うと客単価)”の構図を見るとリピート性が高く、事業規模も掛け算で成長することが見えてくる。

 

出典:2021年2月期 第二四半期決算説明資料 40・41ページ

販管比率は順調に減少しているが、事業拡大期であるので、利益拡大よりも来期成長のための先行投資を優先。原資もあるので成長の好循環が生まれている。

 

ふりかえりとして…

ビジネスモデルから成長性や収益性は疑いようがない。知見を持つ専門家を集める部分に高い参入障壁があるように思われ、未来的な大資本による参入も難しいように感じる。

長期目線では上を見ていける企業であることは間違いないが、直近の株価の割高さは否めない。価格帯出来高をみると、株価2,000円前後の初期組と3,000前後の新規組に集中していて、初期組はホールドであろうが直近の急騰に対する利確が済むまでは買いづらいと思っているのは私だけ?

 

↓”ギグワーク”関連でふれています。

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